酸味が苦手? 味の好みで分かる糖尿病の悪化しやすい人
その結果、「酸味が嫌い」と回答した患者は86人、「好き」は148人。BMI25以上、HbA1c8以上の人はどちらも「嫌い」に多く、それぞれ「好き」の1・29倍、1・78倍だった。肥満度を示すBMIは25以上が肥満。HbA1c8以上は、一般的に糖尿病の合併症が進みやすい状態といわれる。同様に、塩味、甘味ともに、「好き」の方が「嫌い」よりBMI25以上、HbA1c8以上の人が多かった。
■塩味と一緒に糖質も摂取している
羽鳥氏が調査結果から注目したのは塩味だ。
「白米やうどんなど糖質を過剰に取ると血糖コントロールが悪くなります。『塩味が好き』ということからよく聞くと、『漬物一切れで一膳は優に食べられる』といったように、塩味と一緒に糖質をたくさん取っているのです」
甘いものを取っていないのに血糖コントロールが悪い人は、塩味の好みをチェックすれば、その理由がわかるかもしれない。実際、羽鳥氏が指導した患者には、塩分量を減らしたことで食事量が減り、減量につながった人もいる。