5年ぶり指針改訂 高コレステロール薬はやはり飲むべきか
LDL―Cが高い場合の治療薬が「スタチン」だ。雑誌などで副作用に焦点を当て「飲む必要はない」といった否定的な表現をされたことから、「本当に薬で下げるべき?」という質問が患者から相次いでいるという。
「やはり複数の研究で、スタチン投与でLDL―Cが低下すると心血管疾患の発症や死亡が減少する結果が出ています」
糖尿病は冠動脈疾患の主なリスク要因だが、糖尿病の冠動脈疾患予防を調べた研究では、すでに冠動脈疾患を発症した人もそうでない人も、スタチンでLDL―Cが低下すれば、冠動脈疾患の発症率も低下した。
■「数値の低い人は死亡率が高い」との見方は本当か
注目すべきは、治療による到達LDL―C値で発症率が変わる点。LDL―C175(㎎/デシリットル)以上群を1とした場合、数値が下がるにつれ発症率も下がり、50未満では0・44だった。
「LDL―Cは低いに越したことはない。特に心血管疾患を発症し、2次予防で服用している人は、“thelower,thebetter”なのです」