専門医が指摘 悪玉コレステロールの本当に危険な基準値
「恐ろしさを理解していない人が多い」と専門医が指摘するのが、LDLコレステロール、別名、悪玉コレステロール(以下「LDL」)だ。昭和大学医学部糖尿病・代謝・内分泌内科学部門の平野勉教授に、絶対に押さえておきたいLDLのポイントを聞いた。
①肥満とコレステロールは関係ない
中性脂肪とコレステロールはどちらも脂肪の一種。中性脂肪が高いと肥満につながる。一方、高コレステロールは、肥満につながらない。
「中性脂肪は栄養素ですが、コレステロールは細胞骨格をつくる物質で、太っている・痩せているとは関係ありません」
②高LDLが怖い
LDLは冠動脈に蓄積されやすく、血管を硬くし動脈硬化を進行させる。その硬さは医療用ドリルで壊さなければならないほどで、その状態が続くと心筋梗塞のリスクが増す。心筋梗塞を予防したければ、高LDLを放置してはいけない。
③極めて危険なのは「LDL180以上」
LDL140(㎎/dl)以上で高コレステロール血症と診断されるが、180以上ならすぐに病院へ行くべき。