【目の奥が痛い】あおむけに寝て下手に目を触らない
目の奥の痛みは「疲れ目」でも起こるが、激しければ「急性緑内障発作」の可能性がある。通常の緑内障(慢性型)では、ゆっくり進行していくので自覚症状がほとんどない。ところが急性緑内障は、突然眼圧が急上昇して目に強い痛みが出る。「おはらざわ眼科」(東京都北区)の小原澤英彰院長が言う。
「急性緑内障発作を疑うポイントは、頭痛、吐き気、充血、視力低下を伴うことです。ほとんどが片側性で、発症した目の瞳孔が反対側の目より開いています。眼圧が上昇しているので、目に触れると硬くなっています」
年をとった遠視気味の人に起こりやすい。夜間に発症しやすく、目の奥の痛みが強く、頭痛があるので、たいがいの人は脳卒中を疑って救急車を呼ぶことが多いという。それで病院で頭部CTを撮って脳に異常がないことで発覚することがよくあるという。
「夜間に起こりやすいのは、暗がりで瞳孔が開きやすいからです。瞳孔が開くと、目の中を循環している『房水』という液体の流れをふさぎやすくなる。緑内障の原因は房水の排出路の障害です」