国内初の発売 注目の「配合剤」で糖尿病治療はどう変わる

公開日: 更新日:

 DPP―4阻害薬は7種類の薬が出ている。今回配合剤になるDPP―4阻害薬は、臨床研究の結果でHbA1cの数値を安定して保つことが分かっている。

「高血糖をもたらす要因は8つあり、DPP―4阻害薬はそのうち4つに作用する。つまり、インクレチン作用の減弱、インスリン分泌の低下、グルカゴン分泌の低下、肝糖新生の増加です」

 インクレチンはインスリン分泌を促すホルモン、グルカゴンは血糖上昇作用のあるホルモン、肝糖新生は肝臓で行われる最低限の血糖値を維持する体の機能だ。

 DPP―4阻害薬は、体重は増加させないが、減少にも結びつかない。

「ところが、DPP―4阻害薬の研究で、この薬は肥満にも非肥満にも効くが、体重が下がれば下がるほどHbA1cの変化が大きいという結果が出たのです。つまり、肥満より痩せている人に効くのです」

 肥満度を示すBMIが30以上の人は、薬を飲んでもHbA1cの低下は6%が頭打ちだが、BMIが低い人は、6%未満まで低下。HbA1c6%未満は、血糖コントロール目標のひとつだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    ヤクルト茂木栄五郎 楽天時代、石井監督に「何で俺を使わないんだ!」と腹が立ったことは?

  5. 5

    バンテリンドームの"ホームランテラス"設置決定! 中日野手以上にスカウト陣が大喜びするワケ

  1. 6

    菜々緒&中村アン“稼ぎ頭”2人の明暗…移籍後に出演の「無能の鷹」「おむすび」で賛否

  2. 7

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  3. 8

    ソフトバンク城島健司CBO「CBOってどんな仕事?」「コーディネーターってどんな役割?」

  4. 9

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 10

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ