平山みき 大腸がん闘病で「腸閉塞の予兆が分かるように」

公開日: 更新日:

 といっても、盲腸と決めつけているのは私で、正式な診断は出ていません。先生からも「診察してみないと病名は分からないのですぐに来てください」と言われて、病院に行きました。血液検査と触診を受けたところ、先生から「旅行どころじゃないですよ」と言われました。先生はすぐに総合病院に連絡を入れて、翌日診察を受けられるよう予約をしてくれたのです。

 総合病院では、「大腸と小腸がつながっているあたりにポリープができている。腹痛はその炎症からくる痛みです。腫れがひいたら開腹手術をします」と告げられました。

 当時はいまのように患者本人にがんを告知することはなかった時代です。実は家族はがんだと告知されていましたが、私は知らなかった。そのため「がんじゃないよね?」と不安でいっぱいだったことを覚えています。2週間後に開腹手術を受けました。すぐに手術にならなかったのは、がん付近が炎症で腫れていたからだそうです。

 入院当初は「がんかもしれない」と不安でしたが、だんだんと「やっぱりがんなんだろうな」と思い始めていました。なので、手術が成功し、退院間近になって家族から「実は大腸がんなんだよ」と告知されたときは、それほどショックはありませんでした。入院中、何度か「がんだったら嫌だね」と家族に話したのですが、そのたびに話は続かず、すぐに別の話題に移ることが続いていました。がんでなければ、「がんじゃないよ」と言えるはずなのに、そう言わないということは……。うすうす、がんだろうと思っていたんです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」