「おはよう」言えず 青木美保は発声障害から復帰に10年

公開日: 更新日:

 そんなとき、テレビで知ったのが、とある病院の「発声外来」でした。歌手の方がチラッと言ったその言葉を聞き漏らさず、すがる思いでその発声外来を受診して初めて病名が判明したのです。

 痙攣性発声障害は、声帯の周りにある筋肉に脳からの指令がうまく伝わらない病気です。私の場合は、「声を出そうとすると声帯が締まってしまう」という症状でした。 治療には、3カ月ごとに注射を打つ対症療法や、チタンを埋め込む手術などもあるそうですが、私の通った外来では、発声の訓練をすることで徐々に治す方法でした。交通事故などのショックで声が出なくなった人が行う治療と同じようなものだと聞きました。

 治る手術があるということは知りませんでした。でも、今思えば知らなくてよかったと思います。もし知っていたら、絶対に手術を選んでいましたから。やはり、長い目で見れば自己回復力で治るに越したことはないと今は思えるんです。でも、自己回復には、そこからさらに6年かかりました。さすがにお金も底をつきますよね。

■「もう歌わなくても生きていける」と考えたら気持ちが楽に

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」