なぜ「入れ墨」は何年たっても消えないの? 医師に聞いた

公開日: 更新日:

 皮膚の表面を覆っている表皮細胞は、生まれて約4週間で“アカ”となってはがれて落ちる。しかし、針を使って皮膚に色をつける“入れ墨”は、何年たってもそう簡単に色あせない。どうしてなのか。「新東京クリニック/美容医療・レーザー治療センター」(千葉県)の瀧川恵美センター長が言う。

「皮膚は上から『表皮』『真皮』『皮下組織』の3層構造になっています。入れ墨は、アカとなってはがれ落ちることのない真皮の層に染料を送り込んでいるのです。真皮には血管が通っていて、通常、入れ墨の染料のような異物が入ると白血球の一種であるマクロファージが貪食して消化します。しかし、異物が大きかったり、量が多かったりすると消化できずに残ります。だから入れ墨は、染料の粒子がいつまでも処理できずに真皮内に残るのです」

 ただし、まったく色あせないということではなさそうだ。同じ色でも染料の原料の粒子が小さければ、徐々にマクロファージに貪食されて色が薄くなってくる場合があるという。また、表皮の角質層(死んだ表皮細胞)が厚くなれば色が薄く見える。逆に、年を取ると皮膚全体の厚みが薄くなるので、年を取ってからよく見えてくる場合もあるという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸300億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」