著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

原因は口腔性交と経験人数 中咽頭がんは男性が高リスク

公開日: 更新日:

 HPVワクチンの接種を検討しているお子さまと保護者の方へ――厚労省は先月18日、従来の「子宮頚がん予防ワクチン」を「HPVワクチン」として新たにパンフレットを公表しました。

 子宮頚がんワクチンというと、副反応問題が話題になったことをご存じでしょう。今回の名称変更は、それをウヤムヤにしているのではなく、より病気を広く捉えたもので、世界の流れに沿った対応といえます。しかも、男性にも大きく関係するのです。

 子宮頚がんの発症原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染がほぼ100%で、中咽頭がんや肛門がんなどもHPVが原因であることがわかっています。その現実を捉えると、子宮頚がんワクチンではなくHPVワクチンとするのが妥当。このうち男性に大きく関係するのは、中咽頭がんです。

 HPVはセックスが媒介し、膣に感染するのが子宮頚がん、喉に感染するのが中咽頭がんです。膣と喉を結びつけるのはオーラルセックスにほかなりません。

 岐阜大学の研究グループが女性122人にオーラルセックスについて調査したところ、「必ず行う」「50%以上の割合で行う」と答えたのは77%に上りますが、「行わない」はわずか8%と少なかったのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 2

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 3

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  4. 4

    大阪万博「遠足」堺市の小・中学校8割が辞退の衝撃…無料招待でも安全への懸念広がる

  5. 5

    「クスリのアオキ」は売上高の5割がフード…新規出店に加え地場スーパーのM&Aで規模拡大

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  3. 8

    189cmの阿部寛「キャスター」が好発進 日本も男女高身長俳優がドラマを席巻する時代に

  4. 9

    PL学園の選手はなぜ胸に手を当て、なんとつぶやいていたのか…強力打線と強靭メンタルの秘密

  5. 10

    悪質犯罪で逮捕!大商大・冨山監督の素性と大学球界の闇…中古車販売、犬のブリーダー、一口馬主