著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

原因は口腔性交と経験人数 中咽頭がんは男性が高リスク

公開日: 更新日:

 オーラルセックスは若い世代ほど定着していて、30歳以上は「必ず」「50%以上」の合計が57%でしたが、20歳以上は81%、10代は90%と若くなるほど増えているのです。

 その結果が中咽頭がんの増加です。このがんは喫煙も大きな原因ですが、オーラルセックスに伴うHPV感染による発症が広がっています。

 米国では60~70%、日本では半数がHPVが原因とみられていて、米俳優のマイケル・ダグラスさん(73)がセックスによって発症したことを告白した時は、世界的なニュースになりました。

■HPVワクチンで予防

 男性にとって見逃せないのは、HPVの発がんリスクが女性より高いことです。女性の経験人数が多いほどリスクは増します。実際にダグラスさんはセックス依存性だったといわれています。

 ですからHPVワクチンは、男女関係なく接種すべきなのです。そうすれば、子宮頚がんも中咽頭がんも予防できます。実際、欧米では男性の接種が普及しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動