「あと1年の命」が2年ももった。もういいでしょう? 担当医の言葉に愕然
「現代人はいつまでも生きる気でいる。人間は必ず死ぬ、命に限りがあることをもっと自覚すべきだ。死を考えていないから諦めが悪い。死を受け入れなさい」
そう主張される医師もいます。しかし、がんの終末期医療においては、「最後はこうあるべきだ」と注文するのではなく、「諦めろ、諦めろ」でもなく、患者さんの思いに沿って「生きる」をどう支えるかが大切であると私は思います。
命の終わりはいつやって来るのか分かりません。そこに、命の神秘があるようにも思うのです。
標準治療法がなくなっても、担当医は患者さんと一緒に治療法を探り、一緒に悩み、一緒に次を考え、そして「自分がしっかりと支えていく」という覚悟があることを示してほしいのです。