「苦しいが当たり前」ではない 長期管理薬で9割が発作抑制
現在の長期管理薬の中心は、吸入ステロイド薬に「長時間作用型β2刺激薬」の薬を配合した配合剤になっており、重症患者を対象にした生物学的製剤も次々に登場しています。薬の選択肢が増えた今、自分に合った薬を選び、長期管理薬を適切に服用すれば、90%以上の患者さんで喘息発作を抑えられます。ところが、患者さんを見ていると、その恩恵を十分に受けられていない人が多い。患者さん自身が、「喘息は苦しいのが当たり前」と思い、病気であることをしっかり認識せず、通り一遍の治療を受けています。これでは、喘息をうまくコントロールして付き合っていくのは難しいでしょう。
(NTT東日本関東病院呼吸器センター・放生雅章センター長)