坂口憲二は休業に 突発性大腿骨頭壊死症はどう治療する
俳優の坂口憲二(42)の芸能活動休止に驚いた人もいるだろう。国が難病に指定している「特発性大腿骨頭壊死症」にかかり、治療に専念するため5月末に所属事務所を退社する予定という。
この病気はそけい部にある大腿骨が損傷を受けるもの。股関節は袋状の臼蓋の中に大腿骨頭が組み合わさって、内包状態を保つことで足が曲がる仕組みになっている。通常は2、3本の血管が通り、血流によって骨に栄養が送られている。
ところが大腿骨の血管は狭いところを通るため、栄養が届きにくい「阻血」を引き起こすことがある。この状態がエスカレートすると細胞が壊死して大腿骨頭が軟らかくなり、痛みで歩けなくなる。これが特発性大腿骨頭壊死症だ。
「成東会・松浦整形外科」院長の井上留美子医師が言う。
「原因不明ですが、50歳以上でお酒の量が多い人や、リウマチとか肺の病気でステロイド剤を服用している人に発症のリスクがあることが分かっています。ただし、お酒やステロイド剤と無縁の人も発症します」