なぜ痛むかに着目 長引く慢性痛はカテーテルと注射で治す
注射は5~10分ほどで終了。ステロイド剤の副作用を気にする人がいるが、通常量の4~8分の1とごく少量で、局所に使うので問題ない。どちらも日帰りでできる。患者によっては、これらの治療のほか、筋肉や関節をほぐす理学療法や、食事療法などを行う。
慢性痛であるということのほかに、どういう痛みが適しているのか?
「痛みがある箇所を、押している指の爪がやや白くなる程度の強さで押した時、別の箇所と比べて痛いようなら、検討してみてください」
関節、筋肉、腱など全身にわたり激しい痛みが慢性的に続く病気「線維筋痛症」には、残念ながらあまり効果が期待できない。また、膝痛、腰痛、股関節痛などは、早い段階でやった方が効果的。
「炎症で増えた新生血管や神経は運動器カテーテル治療で対処できますが、軟骨のすり減りや骨の変形などは改善できません。痛みが出始めた40~50代の時点で治療を受けることをお勧めします」
健康保険は適用されない。たとえば、膝痛に対する運動器カテーテル治療は24万~29万円。痛む箇所によって治療回数や費用が変わる。