一緒に悩み頑張ってください それが医師の私の生き甲斐です
膵臓がんで、抗がん剤治療を受けているAさんの独り言です。
抗がん剤治療での定期の3日間の入院です。採血、エックス線写真を撮ると、明日の抗がん剤の点滴まで何もすることがなくなりました。
4人部屋で、カーテンを閉め、ベッドに入って、この前と同じ白いボコボコした天井を見てため息をつきました。うるさいのです。そっとしておいてください。うわべだけの優しそうな声をかけないでください。本当に優しいなら、静かにしていてください。
治らないとはっきり言われた私の気持ちが分かりますか? あと、6カ月の命と言われた私の気持ちが分かりますか?
それでも、何とかよくなりたいから、少しでも長生きしたいから、我慢してまた、同じ天井を眺めているのです。あなたたちと私は違うのです。 私はあの世に行く列車に乗るために、もう隣の駅を出たかもしれない列車をじっとホームで待っている、そんな身です。ただ、列車に安全に乗るようにと、そうして見送るあなたとは、全然違うのです。
ベッドで開いた雑誌には、医者がこんなことを書いていました。