4月に国内初導入 AIが患者に最適なクスリの情報を提供

公開日: 更新日:

 近年、さまざまな分野で実用化が進んでいる人工知能(AI)は、医療分野でも活用の動きが広がっている。がんをはじめとしたさまざまな病気の診断や治療、手術にAIを利用するための研究も進んでいる。そんな中、岡山大学病院薬剤部では、4月から患者に最適な薬剤情報を提供するためにAIを国内で初めて導入した。システムの開発を主導した同大薬品情報室の神崎浩孝氏に詳しく聞いた。

「○○○と×××をメインでいってるけど、側管から△△△いっても大丈夫?」

 病棟担当の薬剤師は、医師や看護師からクスリに関する質問を頻繁に受ける。人によって異なる言い回しや表現を理解し、状況に応じて迅速に最適な回答を求められる。しかし、医薬品情報は膨大なため、クスリについての情報を調べて確認する作業も必要になってくる。

 そうした作業を効率化するため、同大では2004年から約8000件に上る医薬品についてのデータベースを「Q&A」形式で蓄積してきた。該当する医薬品に関する過去のQ&Aを参照する場合、パソコンなどの端末で複数の単語をスペースで区切って入力し、検索する。しかし、経験が浅い若手薬剤師らは、的確な単語を組み合わせることに苦労して、目的の情報になかなかたどり着けないケースもあったという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  2. 2

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  3. 3

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  4. 4

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  5. 5

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…

  3. 8

    日本にむしろ逆風…卓球王国中国で相次ぐトップ選手の世界ランキング離脱と進む世代交代

  4. 9

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  5. 10

    迷走するワークマン…プロ向けに回帰も業界では地位低下、業績回復には厳しい道のり