阪神原口は一軍復帰 若年発症の大腸がんは35%が遺伝性
しかし、全体の5%前後は、遺伝的な要因で発症するといわれます。米テキサス大MDアンダーソンがんセンターの研究によると、35歳以下での発症は、35%が遺伝性と報告。若い方の大腸がんは、遺伝性の可能性が強いといえます。その点を踏まえると、断定はできませんが、原口選手も遺伝性かもしれません。
原口選手は、昨年末に受けた人間ドックで大腸がんが発覚したそうです。若年発症であってもなくても、早期発見・早期治療は変わりませんし、それが早期復帰を可能にしたのは間違いありません。
生活習慣のほかに大腸がんにかかりやすい危険因子は、いくつかあります。大腸ポリープになったことがある、血縁者に大腸がんになった人がいる、痔ろうなど。
胃のポリープががん化することはまれですが、大腸ポリープはがんの温床。見つかったときの大きさにもよりますが、切除が必要です。痔ろうもすぐに治療すべきでしょう。
大腸がんの家族歴がある人の中でも、若年発症しているケースはカウンセリングの上、遺伝子検査を受けるのもいいかもしれません。その結果を家族で共有し、早いうちから生活改善に取り組んだり、定期的な検査を受けたりすれば、大腸がんの予防になります。原口選手のように、悪化させることなく仕事に復帰できる可能性が高まるのですから。