中高年「偽関節」リスク 家庭での“足をゴン”は甘く見ない

公開日: 更新日:

■慢性疼痛に悩まされることに

 治るまでの日数は骨折した場所や年齢によって違うが、おおむね肋骨で約3週間、鎖骨で約4週間、上腕骨で約6週間、大腿骨で約8週間、大腿骨頚部で約12週間といわれている。

「ところが偽関節になると骨が折れた場所(骨折端)が硬化または萎縮して骨折端の間隙が幼若結合組織細胞でなく線維組織により埋められ、骨が再生しなくなるのです」

 骨折が治らず体を動かさない時間が長くなると、足腰の力が弱くなり、手足の関節が硬く動かせなくなったりする。

 それだけでなく、内臓の働きも弱くなり、病気にかかりやすくなる。それが原因で寝たきりになる場合もあるから恐ろしい。しかも偽関節による慢性的な痛みは脳をつくり替えてしまい、ちょっとしたことでも強い痛みを感じるようになってしまう。

 単に骨折の治りが遅い「遷延癒合」と偽関節との判別は「単純X線検査」「CT検査」などで治癒過程を確認したうえで、骨シンチグラフィーで骨折端の代謝能を判定することで行う。骨シンチグラフィーとは、骨に集まる放射性薬剤を静脈投与した後にその薬剤の集積程度を特殊なカメラで撮影して骨の代謝状況を調べる検査のこと。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動