著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

体内で必要な遺伝子を作り続ける新薬は生涯に1度の投与で済む

公開日: 更新日:

「ウイルス」という単語を耳にしない日はないほど、世間は新型コロナウイルスの話題一色です。

 前回、「デマに振り回されないようにしましょう」と注意喚起した直後、風説によって小売店からトイレットペーパーが消えるという現象が起こりました。情報の拡散スピードの速さと、集団心理の恐ろしさを改めて感じ、情報の正確性を自分自身で確かめることが、いかに大切かということを痛感しました。

 これまで、「ゾルゲンスマ」という脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する新しい遺伝子治療薬について何度か紹介しました。ゾルゲンスマは今年2月26日に製造販売承認が下りたばかりの薬で、超最新の薬といえます。

 前回はこの薬が患部に薬を運ぶために「ウイルスベクター」を使っている点が画期的だとお話ししましたが、ゾルゲンスマには他にも画期的なところがいくつもあるのです。

 まずはその金額で、米国では1回の投与が2億3000万円というから驚きです。そして、「一生涯に1度しか投与しない」という点も画期的といえます。他のSMAに対する遺伝子治療薬であるスピンラザは反復して投与しますが、ゾルゲンスマは1回きりでよいのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 2

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 3

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  4. 4

    大阪万博「遠足」堺市の小・中学校8割が辞退の衝撃…無料招待でも安全への懸念広がる

  5. 5

    「クスリのアオキ」は売上高の5割がフード…新規出店に加え地場スーパーのM&Aで規模拡大

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  3. 8

    189cmの阿部寛「キャスター」が好発進 日本も男女高身長俳優がドラマを席巻する時代に

  4. 9

    PL学園の選手はなぜ胸に手を当て、なんとつぶやいていたのか…強力打線と強靭メンタルの秘密

  5. 10

    悪質犯罪で逮捕!大商大・冨山監督の素性と大学球界の闇…中古車販売、犬のブリーダー、一口馬主