外出を控えて運動不足になると心臓にとって大きなマイナス
緊急事態宣言は解除されましたが、まだテレワークが続いていたり、外出は控えて自宅でおとなしく過ごされている人も多いでしょう。
そうした環境で長い間生活することは心臓にとってマイナスになりかねません。普段よりも大幅に運動量が減ってしまうからです。
心臓を強くするには、負荷をかけ過ぎない程度の「適度な運動」が最も大切です。適度というのは、「心拍数が130を超えずに体幹の筋肉の有酸素運動を繰り返す」といった程度が目安になります。体を動かすと、心臓はより多くの血液を体中に送り出そうとして、普段より活発に働きます。心臓自体も筋肉でできているので、適度な負荷がかかることによってある程度は鍛えられるのです。ほとんど運動せずに心臓をサボらせている人は、加齢によって筋力が衰えてくると心筋も薄っぺらくなり、ポンプ機能やペースメーカー機能も衰えてきます。それくらい、心臓の健康にとって運動は重要なのです。
とりわけ高齢者の場合、運動量の低下は「サルコペニア」のリスクをアップさせます。「加齢性体力低下症」とも呼ばれ、加齢と運動機能の低下によって骨格筋量が減少して筋力が低下し、身体機能が衰えてしまう病態です。