専門家が伝授 寝苦しい夜もぐっすり眠れるエアコンの使い方
体の表面の温度が上がると、汗をかいて放熱し深部体温は下がります。逆に体の表面が冷えれば、鳥肌が立つことで熱は体内に閉じ込められ深部体温は上がります。暑いからといってエアコンで体を直接冷やすと、結果的に深部体温が高く保たれてしまい、ぐっすり眠れずに暑くて途中で目覚めてしまうのです。
■冷やすべきは寝室と寝具
深部体温をきちんと下げるためには、エアコンで冷やすべきは体ではなく寝室と寝具です。夏の寝室は、日中の照りつける日差しによって熱がこもっています。また、寝具は「枕とベッドの間」「タオルケットとベッドの間」など、接している部分に熱がこもっています。そこで、エアコンを就寝1時間前につけて、寝室と寝具を冷やしておくのです。
その際、枕は裏返しにしておき、タオルケットはめくってベッドを露出させましょう。エアコンをつけたら自分は寝室から出てください。そのタイミングで入浴を済ませると、お風呂から上がった1時間後には体の放熱が進んで一時的に上がった深部体温が一気に下がって勾配が大きくなるため、眠りに就きやすくなります。さらに、エアコンで冷やしておいた寝具が体の熱を吸い取り、体が深部体温を下げようとする働きが助けられ、ぐっすり眠れるようになるのです。