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清澤源弘自由が丘清澤眼科院長

1953年、長野県生まれ。東北大学医学部卒、同大学院修了。86年、仏原子力庁、翌年に米ペンシルベニア大学並びにウイリス眼科病院に留学。92年、東京医科歯科大眼科助教授。2005-2021年清澤眼科院長。2021年11月自由が丘清澤眼科を新たに開院。日本眼科学会専門医、日本眼科医会学術部委員、日本神経眼科学会名誉会員など。

稲妻のような光と片頭痛に関係はあるのか?

公開日: 更新日:

【Q】月に一度くらいの頻度で目の前に稲妻のような光が見えて、その後に片頭痛が起きます。稲妻と片頭痛は関係があるのでしょうか?(30歳女性

【A】視界の中心付近に突然ギザギザした光が現れて周辺に広がり、光のかかったところが白く光って見えなくなる現象を「閃輝暗点」といいます。閃輝暗点は、後頭葉の視覚領域に脳血管の機能的な異常収縮が起き、一過性の脳虚血が生じることにより生じます。20~30分でこの症状は消失します。閃輝暗点に続いて片頭痛がおこるケースもあります。これは、血管の収縮に引き続いて血管の拡張が起こることで頭痛を引き起こすと考えられます。ご質問の方は、このケースにあたります。しかし、片頭痛をともなわない閃輝暗点もあります。

 片頭痛は、ズキンズキンと脈打つような拍動性の激しい痛みが頭の片側または両側、あるいは後頭部に生じ、悪化すると吐き気や嘔吐、光や音に対する感覚過敏といった頭痛以外の症状をきたします。発作の起こる回数は、月に1回から週に2回と患者ごとに差があり、いったん発生した頭痛は1~2時間でピークに達しますが、4~72時間持続します。その結果、患者さんは仕事や勉強などもできず、寝込んでしまうこともあります。片頭痛の頻度は15歳以上の人口の8.4%を占め、男性3.6%、女性で12.9%と女性に多く、年齢別では30歳代が多いとされます。片頭痛のなかには高率に前兆がみられるものがあり、閃輝暗点は視覚性前兆で眼科を受診される方も多いのです。

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