高齢者もOK! チクワ2本で運動しなくても筋肉量がアップ

公開日: 更新日:

体脂肪率は7%も減少

「東京オリンピックの聖火ランナーとして走るために、毎朝チクワ2本、食べています」

 こう話すのは、現在91歳の梅井清香さん。1954年創業の中華料理屋「梅華」(東京・自由が丘)のオーナーで、聖火ランナーに選ばれている。都内最高齢の聖火ランナーだ。

 梅井さんが「若かったらやってみたいね」と言ったのは、聖火ランナー公募開始のニュースを見た時。1964年の東京オリンピックの時は店の運営などで銀行から1000万円を借りたばかりでテレビを見ている余裕もなかった。ただ、「やってみたい」と言ったものの、本当にやるとは思っていなかった。

「娘や孫が応募したら、と。娘が10年くらい通っている加圧トレーニングの伊藤先生(前出)に相談したら、『やる気があるならできるでしょう。トレーニングしましょう』となったんです」(梅井さん)

 伊藤さんによれば、トレーニング開始当初は体脂肪率43・5%。足踏みや椅子に座って立つ、腕を万歳する、といった段階から始めた。次第に負荷を上げていき、現在はマシンやダンベルを使ったトレーニングも実施。体脂肪率は7%減少した。涼しくなってきたので近々「ラン」も始める予定。最終的に1・2キロのトーチを持って走れるところまで「仕上げて」いく。

 食べるだけで速筋を増やせる研究結果を知り、チクワをすすめたのも伊藤さんだ。

「昨年11月、梅井さんが自宅で転倒して骨折したんです。その連絡を聞いた時、『大腿骨骨折!? それなら聖火ランナーはダメかもしれない』と思いました。高齢者で骨折となるとだいたいが大腿骨骨折で、そのままお亡くなりになるケースも少なくない。しかし梅井さんは幸いなことに背中の骨折で、リハビリを経て3月からトレーニングを再開できた。背中の骨折で済んだのは、それまでチクワを食べたりトレーニングしたりして速筋が増え、瞬発力を発揮できたからではないかと考えています」(伊藤さん)

 梅井さんは「(聖火ランナーを)やりきります! それが終わったらパタッといってもいい」とニッコリ笑った。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…