著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

低血糖対策に 鼻にシュッとすればOKの点鼻剤グルカゴン登場

公開日: 更新日:

 糖尿病歴13年のAさん(65)は、低血糖を何度か起こしています。これまでは本人に「低血糖を起こしている」との自覚があり、アメをなめるなどブドウ糖を摂取することで対応できていましたが、前回起こした低血糖は、気が付いたら病院のベッドに寝かされていました。奥さんが意識もうろうとしているAさんに気付き、救急車を呼んだのです。

 低血糖は、糖尿病患者ならだれでも起こす可能性がある症状です。最初は異常な空腹感、体のだるさ、冷や汗、動悸、ふるえ、熱感、不安感、悪心などが表れ、血糖値が下がるにつれ、眠気、強い脱力、めまい、強い疲労感、集中力の低下が生じ、やがて言葉が出ない、ものが見えにくい、時間や場所が分からないといった状態になります。

 さらに血糖が下がると意識がもうろうとしたり、けいれんを生じたり、異常行動を取ったりするようになり、場合によっては深い昏睡に陥ります。低血糖の対策は、直ちにブドウ糖を摂取することですが、意識がもうろうとする重症低血糖に至ると、自分でブドウ糖を摂取することができません。命に関わる恐れがあるため、糖尿病患者自身はもちろん、同居の家族がいる場合は、その家族も低血糖に対して正しい知識を持つ必要があります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 2

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 3

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  4. 4

    大阪万博「遠足」堺市の小・中学校8割が辞退の衝撃…無料招待でも安全への懸念広がる

  5. 5

    「クスリのアオキ」は売上高の5割がフード…新規出店に加え地場スーパーのM&Aで規模拡大

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  3. 8

    189cmの阿部寛「キャスター」が好発進 日本も男女高身長俳優がドラマを席巻する時代に

  4. 9

    PL学園の選手はなぜ胸に手を当て、なんとつぶやいていたのか…強力打線と強靭メンタルの秘密

  5. 10

    悪質犯罪で逮捕!大商大・冨山監督の素性と大学球界の闇…中古車販売、犬のブリーダー、一口馬主