「化学的に処理されたものは食べない」がジョンの食生活
ニューヨーク時代のジョンとヨーコを撮影した写真家ボブ・グルーエンは「玄米を中心とする自然食をジョンにすすめていたのはヨーコだ」と述べています。ジョンは68年11月7日に描いたイラストエッセーの中で、「玄米中心の自然食療法であるマクロビオティックに基づき10日間玄米食を続けたところ、体がシェイプアップされ、素晴らしい身のこなしになった」と記しています。
69年1月13日のレイ・コールマンのインタビューに答え、ジョンは当時、自分でマクロビオティックの食材を育てられる農場を探していたそうです。
理想はロンドンから2時間以内の場所で、8エーカー(約3・24万平方メートル)ほどの敷地には湖や小川があって、鶏を飼うことを望んでいたようです。
マクロビオティックに従った食生活は、禅や瞑想の効用と酷似していると話しています。「自分にとって一番だと思うものを食べるのがよく、多くの人が食べているような化学的処理が施された食材の多くは食べるのに値しない」と指摘しています。
ジョンが食するに値すると考える「化学的処理の施されていない食材」というのは、現在でいうところの有機野菜のことで、彼はオーガニックライフの先駆者といえるでしょう。