直腸がん克服 アクション俳優の松田優さん救った握力グリップ
そして4カ月でアクション映画の撮影に復帰したのです。華麗な踵落としや後ろ回し蹴りなんかをしましたが、実はその時、まだ括約筋の動きが戻りきっていなかったので、生理用ナプキンを使っていたんですよ。
仕事に復帰すると、現場の楽しさが一層身に染みました。主治医からも「リンパ節に転移がなかったことは本当に奇跡だよ」と言われ、生かされた命だと思い、役者として決意も新たに再スタートできました。
長年の宿便がなくなったからか、肌艶が良くなったし、何より無駄な肉が付かない体になりました。病気以前より健康的ですし、若々しいと自分でも思います。
以前の自分は健康なんて当たり前でした。でも今は健康になることはこんなに素晴らしいと思えるし、健康になるために頑張ることをすごく楽しんでいます。独自のグリップトレーニングによって強くしなやかな筋肉ができて、自分でも驚くほど疲れにくくなりました。
でも、一番変わったのは気持ちが強くなったことです。以前は常に次の仕事のオファーが入っていないと不安で、進歩がない自分が不安で、もっと努力しなければ! ともがいていました。今は不安にさいなまれることはなく、何が起きても乗り越えてやろうと前進する力が湧いてくるんです。人はできない理由を探しがちですが、今の私はできる理由、やる理由を探すようになりました。大病をしたことで「新しい自分をもらった」と思っています。