ムカデ咬傷の6割は夜間に自宅で受傷 半数以上は夜間救急へ
過去に何度も咬まれている人ほど、アナフィラキシーを発症する確率が上がります。しかしムカデは今回が初めてという人でも、必ずしも安心できません。ムカデ毒にはハチ毒と共通の成分が入っているため、過去にハチに刺された人の中には、ムカデが初回でもアナフィラキシーを起こすことが、ごく稀ではありますが報告されています。
ムカデ毒自体で亡くなった人は、世界的にもほとんどいないようです。数年前、ハワイで22歳の若者がムカデに咬まれ、半日後に心筋梗塞の症状が出たという事例がありました。おそらく毒の作用によると考えられています。幸い数日後には回復していますが、ハワイや東南アジアなどに生息する熱帯性のムカデは大型で(体長20~30cmにもなる)毒量が多く、咬まれると心臓発作などを起こすことがあると、以前から言われてきました。コロナが収まって海外旅行に行けるようになっても、ムカデがいそうな場所には近づかないほうがいいでしょう。