今年こそ水虫を徹底して治したい ポイントは 「爪」にあり
「ただ、その説明に時間を要することから、飲み薬という選択肢を最初から提示しない医師も少なくありません。治療に時間がかかると患者さんのドロップアウト率が高まります。飲み薬を中心に、塗り薬とうまく使い分けての治療がよいと思います。患者さんが心配する副作用も、医師がしっかり管理して処方すれば、ほとんどの人は問題ありません」
爪白癬の治療の流れはこうだ。「爪が白や黄色に濁る」「爪が厚くなる」「爪がボロボロになる」が代表的な爪白癬の症状だが、実際は人によって症状がまちまちな上、類似の症状を呈する別の爪の疾患もあり、ベテラン皮膚科医でも見た目だけで判断できないケースがよくある。
「顕微鏡検査や真菌培養で爪に白癬菌がいるか、確認をしてから治療に入ります」
前述の18年承認の最新治療薬「ホスラブコナゾール」は12週間服用。ただし、足の爪はすべて生え替わるのに1年以上かかるので、薬を飲み終えた時点では爪の白く変形した部分はまだ残っている。つまり、完全に白癬菌が爪からいなくなったか(=完治したか)は、服用期間終了時には分からない。