「貧血」の人はヒートショックを起こしやすい素因がある
貧血は高齢になると起こりやすくなります。年をとれば、それだけで貧血予備群に該当するといえます。また、腎臓の機能が少し落ちて、赤血球の産生を調節するエリスロポエチンというホルモンの産出が減ると、貧血の症状が表れます。
ただ、よほどひどい貧血でない限り、医療機関に出向いて採血検査を受けようという人は少ないでしょう。健診や人間ドックの検査で貧血の傾向が見られても、医師がその原因をはっきり特定し、治療介入するケースはきわめて少ないといえます。そのため、貧血を放置している人も少なくありません。
そんな状態で、これからさらに寒くなる時季を迎え、屋外と室内の温度差がさらに大きくなる環境で生活したり、年末に向けてせわしなくなってストレスが増えると心臓への負担が大きくなり、余計にヒートショックが起こりやすくなります。貧血がある人はもちろん、予備群である高齢者はやはり注意して入浴すべきです。
ちなみに、大腸がんなどの消化器系がんがある人は、徐々に貧血が進みます。該当する人はヒートショックにも気を付けてください。