「貧血」の人はヒートショックを起こしやすい素因がある
■リラックス効果はプラスに作用
ここまで、入浴の注意点についてお話ししてきましたが、もちろん、入浴には心臓にとってプラスになる点もたくさんあります。
中でも、大きいのはリラックス効果です。
われわれは、リラックスしているときに副交感神経が優位になります。副交感神経が優位になると、心拍数が抑えられ、血管が拡張して血圧も低下します。その分、心臓の負担が減って、疲弊を回復させるのです。
入浴に精神的なストレスを感じる場合、熱い湯につからなければならないとか、習慣として義務的に入らなければならないといったように、入浴=自分が気に入らない状況を受け入れる……といった状態になっています。これでは、心臓にとってもマイナスです。
そういう人は、好みの入浴剤を使ってみるのもいいかもしれません。最近は、全国各地の温泉の成分を配合したものや、さまざまな香りや色で五感を楽しませるような多種多様な入浴剤が豊富に揃っています。アスリートの中には、効率よく血流を促進したり、新陳代謝を促す重炭酸ソーダを含んだ入浴剤を使っている選手がたくさんいます。