著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

始業時間を1時間遅らせれば睡眠時間が長くなり成績が向上

公開日: 更新日:

 働き方が多様化し、「始業時間が遅くなった」「ランダムになった」という方は少なくないかもしれません。午前9時の始業がルール化されていた人にとって、午前10時に後ろ倒しされるだけで、時間の使い方は大きく変わるでしょう。

 実際、後ろ倒しにするメリットが報告されています。ワシントン大学のダンスターらの研究によれば、「学校の始業時間を約1時間遅らせると、生徒の睡眠時間が30分ほど長くなり、成績の向上にもつながった」という結果があります。

 ダンスターらは、2017年にシアトルにある2つの公立高校の始業時間を2週間だけ55分遅らせて(7時50分→8時45分)、学生の睡眠時間にどのような変化が表れるのかを実験しました。

 その結果、睡眠時間に改善が見られ、前年比の平均睡眠時間が34分長くなり、成績も平均4.5%向上。所得の低い家庭の学生が多く在籍する高校では、遅刻の回数や出席率においても改善が明らかだったといいます。

 これだけみれば、始業時間を遅らせた方がいいと多くの人が思うでしょう。実際、遅らせた分だけ運動や朝活をする時間が増える、はたまた純粋に睡眠時間を確保できるのですからメリットも大きい。ところが、すべての人に当てはまるわけではないから厄介です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース