薬でがんは予防できるのか アスピリンは大腸がんを抑制する
■ワクチン接種でも減らせる
がん予防のためのワクチンもいくつか接種が行われています。子宮頚がんの予防には子宮頚がん予防ワクチンがあります。子宮頚がんはそのほとんどがHPV(ヒトパピローマウイルス)感染によるもので、ワクチン接種により感染を予防し、88%ほどがんを減らせるようです。
日本では2013年4月に12~16歳(小学6年から高校1年に相当)の女性に対して、無料の定期接種として積極的勧奨としました。ところが、接種後に体の痛みなどさまざまな症状の訴えの報告があり、厚労省は同年6月に定期接種を維持しながら、積極的勧奨を中止しました。
しかし、2021年11月の検討部会で、海外の大規模試験から予防効果が示されているとして、積極的勧奨を今年4月から再開することを決めました。
肝がんは、その主要因はC型肝炎ウイルス(HCV)やB型肝炎(HBV)の持続感染によるものです。2016年10月1日から、B型肝炎ワクチンが定期接種となって行われています。