薬でがんは予防できるのか アスピリンは大腸がんを抑制する
明けましておめでとうございます。今年は、昨年と違って明るい年であることを祈っています。
さて、薬でがんの発生を低下させる、あるいは防ぐことはできるのでしょうか?
私事を申し上げて恐縮ですが、私は2010年12月30日に3本の冠動脈バイパス手術を受けました。あれから11年が過ぎました。2016年には、血管内にステント(網目状になった金属製の筒)を留置して広げるステント留置術を行いましたが、おかげさまで元気でおります。この間、今日まで、便秘や腹痛があったこともあり、2度の大腸内視鏡検査、3度の胃内視鏡検査を受けましたが、大腸がんや胃がんは見つかっていません。
実は、2010年のバイパス手術以来、毎朝、アスピリン(バファリン)を内服しています。通常、痛み止めで使うアスピリンは1回300ミリグラムの内服ですが、100ミリグラムの低用量アスピリンを1日に1回服用すると、血小板が固まりにくくなる作用があります。私のように血管が詰まって心筋梗塞になった、あるいは脳梗塞後の再発を予防する場合、多くは低用量アスピリンを内服します。