著者のコラム一覧
佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

ジャングルでの孤独な潜伏生活を支えた素朴な宗教心とは

公開日: 更新日:

 今からおよそ50年前の1972年2月、グアム島のジャングルに約28年間潜伏していた残留日本兵の横井庄一さん(97年没)が帰国しました。

 最近、横井さんが帰国後に入院した際のカルテが見つかったと報道されました。当時56歳でした。

 横井さんは太平洋戦争の終結を知らされないままひとり潜伏し、カエル、カタツムリ、ネズミ、トカゲなどを食べて生きていたのだそうです。しかし、栄養不足から歯はボロボロになっていて8本も抜いたといいます。

 そんな中で横井さんが生き延びることができたのは、精神医学的に3つの理由を挙げています。①比較的年長者で②素質的に要求水準が低く③素朴な宗教心があったこと。これが医療チームの総括でした。

「比較的年長者で、素質的に要求水準が低く」はなんとなくわかります。もちろん、体力的に大変だったと思いますが、「素朴な宗教心があったこと」について、失礼ながら興味を引かれました。浅学の私には、宗教とは「生きることよりも死を受け入れること」にあると思われたからです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カブス鈴木誠也が電撃移籍秒読みか…《条件付きで了承するのでは》と関係者

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

  4. 4

    薬物疑惑浮上の広末涼子は“過剰摂取”だったのか…危なっかしい言動と錯乱状態のトリガー

  5. 5

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  1. 6

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  2. 7

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  3. 8

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育

  4. 9

    松田聖子は雑誌記事数32年間1位…誰にも負けない話題性と、揺るがぬトップの理由

  5. 10

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ