世界は「BA.2」を越えてウィズコロナに向かっている 医療情報学の専門家が特別寄稿
■2回目の山での対応が重要
一方、お隣の韓国では、3月に入ってからピークを迎え(782.2人)、その後も高い水準が続いている。しかもBA.2への入れ替えも進んできたため、このままでは1回目のピークアウトが完了しないままBA.2のピークを迎えるのではないか、と心配されている。
しかしいずれの国も、コロナ対策はワクチンと治療薬にシフトさせつつあり、行動制限や入国制限を大幅に緩和する政策に転じている。ウィズコロナを見据えた体制づくりに本腰を入れつつあるのだ。感染爆発と言っていい韓国でも、4月以降は入国者の制限を大幅に緩和する方針でいる。
では、日本はどうだろうか。
2月4日からの7日間がBA.1のピークだったが、諸外国と比べれば、かなり低い水準(75.1人)に抑えられてきた。ヨーロッパやアメリカだったら、躊躇なく行動制限などの緩和を進めるような数字である。現在は30人前後で足踏み状態とはいえ、各国と比べれば深刻とは言えない。