夜ぐっすり眠りたい人に…ティッシュに数滴のアロマオイル
また、ほかの研究者の結果では、マッサージを行わなくても精油の香りを嗅ぐだけで、リラックス時に働く副交感神経の活動が有意に活性化し、緊張時に働く交感神経が有意に低下した。更年期症状の一つ、ホットフラッシュの減少効果を示す研究結果もある。
これらの効果が知られることで、アロマテラピーの市場規模も急拡大している。
「米国立衛生研究所国立補完統合保健センターによると、アメリカではアロマテラピーの代替療法に年間302億ドル以上(日本円で年間4兆円以上)費やしており、臨床では、不安、うつ、ストレス、不眠などの改善に用いられています」
精油は基本的には好きなものを選ぶといいが、迷った時にお勧めなのが、ラベンダー、オレンジ、イランイラン。
「特別な道具は必要ありません。ティッシュに垂らして枕元に置くか、お風呂に数滴垂らす方法で十分です。1種類でもいいですし、2種類くらいを混ぜてもいい。直接肌に塗らないようにしてください。また、油なので時間の経過とともに劣化する。開封したら早めに使い切りましょう」
リラックス効果や催眠効果は研究でわかっているが、残念ながら、がんなどの病気に関して「アロマで治る」という研究結果は出ていない。