解熱鎮痛薬「ロキソニン」が夜間頻尿に効くのは本当なのか

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【Q】夜間頻尿に悩んでいる60代男性です。先日、喫茶店で知り合った人に「夜中におしっこに立つことが多く、眠れないので困っている」と話したところ、「ロキソニンは試した?」と言われました。消炎鎮痛剤が夜間頻尿にどういう関係があるのかわからず「なぜ?」と尋ねたのですが、その人は「結構有名な話よ、良くはわからないけど」と答えるだけでした。これは本当なのでしょうか?

【A】複数の論文が発表されています。ある論文では、一晩2回以上の夜間頻尿に悩まされていた87人(男性人83人、女性4人、年齢53~86歳)に対して消炎鎮痛剤のロキソニンを処方し、夜間排尿の消失あるいは2回以上の減少を著効、1回は減少を有効、その他を無効、逆に増えたを逆効果として調べたところ、著効39%、有効33%、無効23%、逆効果5%だったそうです。患者のうち60人は前立腺肥大症、前立腺がん15人、神経因性膀胱5人、その他7人。87人は抗コリン剤や睡眠導入剤が効かない人だったということです。

 ロキソニンは腎臓への血流、尿道や膀胱への刺激、膀胱から脳へ“おしっこに行きたい”という感覚を抑制することで、夜間頻尿を抑える働きがあるようです。しかも、ロキソニンの有効時間は数時間と短いことから、夜間頻尿を抑えるには具合が良いとされているのです。

 ただし、この使い方は国が認めた方法ではありません。ロキソニンはむやみに使うと副作用が起きる場合があります。夜間頻尿を抑えるために飲む場合はかかりつけの医師に相談する必要があります。

(林雅之/弘邦医院院長)

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