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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

箱根を旅行中の93歳中国人男性…体調急変で保健所から往診依頼が入った

公開日: 更新日:

「なるほど」(娘)

「腎機能が悪くなっているので、あまり栄養のある点滴はできません」(私)

 息子さんとは英語で会話です。

「小田原で朝、ベッドからリビングに行く時に倒れました」(息子)

「不整脈ですかね」(私)

「なるほど。今回の息の苦しさもそれかもしれないですね」(息子)

「やはり心臓や肺だと思われます。もしまた急変されても、救急車ではなく、すぐ我々に連絡ください。24時間受け付けておりますので」(私)

 厳しい状態であり、夜を越せるかどうかというお話をさせていただきました。ただご本人は診療を受け安心されているご様子。ご家族が不安にならないよう酸素や点滴の用意をし、この日は戻ったのですが、翌朝早々、ご家族から呼吸停止の連絡が届いたのでした。

「死亡確認4時28分」(私)

「苦しまずいけたかなと。お父さんと最期まで一緒にいられてよかった。ありがとうございました」(娘)

「まずは領事館に連絡してから手続きを行った方がいいですね」(私)

 ご家族から、感謝の言葉をいただいたことが何よりでした。

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