京丹後の研究で見えた「健康で長生きする」ためにやるべきこと…腸内研究の第一人者に聞いた
内藤教授らの京丹後の長寿研究は今後も長期にわたって行われるので、新たに解析されて判明する内容はこれからも多々あるだろうが、現時点で私たちが取り入れたいことは次の通りだ。
「腸内環境を良くする上で、何を食べるかが最も重要。よく『肉を食べてタンパク質摂取を』とメディアなどで報道されますが、京丹後の高齢者は動物性タンパク質の摂取は多くない。消化器内科が専門の私から見ても、肉に含まれる動物性脂肪の取りすぎは腸内環境を悪化させるので、お勧めしません」
肉の摂取は少なめにし、大豆・大豆加工食品などに多い植物性タンパク質を意識的に取る。さらに発酵食品、野菜、きのこ、玄米、果物、海藻類も積極的に取る。
「これらの食品には食物繊維が豊富です。私は、WHOが推奨する食物繊維25グラム以上を1日の摂取目安にしていますが、相当計画的に取らないと達成できません。私の場合、朝はリンゴ、キウイ、柿などの季節の果物が入ったスペシャルスムージー、主食は玄米や全粒穀類。京丹後の高齢者も食物繊維を日頃から摂取しており、野菜やきのこ、海藻、豆腐などが入った具だくさんのお味噌汁を召し上がっている方が多かったですね」