足の「ウオノメ」は治療を受けた方がいいのでしょうか?
ウオノメを放置すると痛みが強くなり、無意識に痛みをかばうような歩き方をして姿勢が悪くなります。
歩行時の加重バランスが偏ると、別の部位にウオノメができるだけでなく、腰痛など全身の痛みにつながる可能性が高い。
皮膚科では、ウオノメの箇所にサリチル酸などを含む外用薬を塗って角質をやわらかくし、メスやハサミでウオノメを削ります。ただし、これは対症療法に過ぎず、根本的に解決しなければ再発します。当院では義肢装具士や整形外科医らが直接足の状況を判断し、その人に合ったオーダーメードのインソールを作っています。
ほかにも「シューフィッター」と呼ばれる、足に関する基礎知識と靴合わせの技能を持つ販売員が在籍する店舗で足を計測してもらい、ご自身の足に合った靴を1足用意しておくのもお勧めです。
なるべくハイヒールの着用は避け、どうしても履かなければならない場面では、移動中はスニーカーを履くなど、ご自身の足を守る工夫が大切です。
ウオノメをご自身で削って対処されている方も多いと思いますが、万が一、ウオノメではなくイボだった場合、出血して周囲に感染が広がる恐れがあります。自己判断せず、皮膚科で対処してもらうとよいでしょう。
▽小川尊資(おがわ・たかすけ) 2003年順天堂大学医学部卒業、13年4月に順天堂大学医学部皮膚科学教室准教授を務め、19年足の疾患センター副センター長に就任。22年より順天堂大学医学部皮膚科学教室先任准教授を務める。