かかとのガサガサが治らないのは病気のサインでしょうか?
足の不快な症状のひとつに「かかとのガサガサ」があります。主な原因は乾燥です。靴を履いていると足は蒸れる一方で、自宅で過ごす時間が多かったり普段サンダルしか履かないなど、素足で過ごす時間が長いと足は乾燥し皮膚が硬くなります。とりわけ高齢者は皮脂の分泌量が減るので注意が必要です。
さらに、サンダルなどかかとが固定されない靴を履くと歩くたびにかかとに摩擦が生じますが、スニーカーを履いていても靴ひもで足の甲がしっかりと固定されていなければ、靴の中で足が動いてしまいかかとに摩擦が加わります。刺激に対抗しようとかかとの皮膚が肥厚化すると、硬くなってひび割れてしまうのです。
そのため洗いすぎてこすると角質がボロボロと剥がれ落ちたり、ひび割れた箇所が靴下に引っ掛かったり、ストッキングが伝線しやすくなります。悪化すると痛みが強くなり、「歩けない」と皮膚科を受診される方も少なくありません。
そういった方には保湿剤を処方していますが、必ずしも処方薬がいいとは限りません。患者さんによっては市販のワセリンや尿素クリーム、シアバターでかかとの乾燥が改善されるケースも見られるため、診察の際にその方に合った保湿剤のアドバイスも行っています。保湿剤は入浴後の清潔な足に塗り、さらに保湿効果を高めたい場合にはその上から靴下をはいて就寝するといいでしょう。