重大な足のトラブルにも 「ウオノメ」を甘くみてはいけない
いつの間にか足の裏にできていて、歩くたびに痛むウオノメ。自分で削って対処すると深刻な病気につながる恐れがある。かといって、放置していても他の障害を招く危険もあるという。横浜総合病院創傷ケアセンター長の東田隆治氏(心臓血管外科)に詳しく聞いた。
魚の目に似ていることから名づけられた“ウオノメ”は、足の裏や指の付け根といった特定の場所に継続的に圧力がかかることでできる。同じ部位に何度も刺激が加わると、皮膚の表面の角質がどんどん厚くなる。さらに、継続して“ねじり”の力が加わると中心部に硬い芯が生じ、その芯が皮膚の真皮まで伸びて神経を刺激する。すると、歩くたびに痛みを感じるようになる。
厚く、硬くなって出っ張ったウオノメを自分で削って痛みを緩和させている人も多いが、これは避けた方がいい。
「ウオノメができるということは、必ず何らかの原因があります。たとえば、足の構造、関節の動き、歩き方、履いている靴によっても圧力がかかる場所は変わります。市販の薬を使って対処しても、ウオノメができた原因を解決しなければ、再発する可能性が高いのです」