がん最新治療 「陽子線」はピンポイントの攻撃力が強み

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「放射線治療は、体の外側や内側から放射線をがんに向けて複数回照射し、がんの縮小・消失を狙う治療。放射線には種類があり、放射線治療の一種として陽子線治療があります」

 漫画「ドラゴンボール」を見たことがある人は、必殺技「かめはめ波」を思い浮かべてみてほしい。「かめはめ波」をがんに向けて放ち、敵を攻撃する。これが放射線治療だ。

 従来の放射線治療ではX線やガンマ線という光子線が用いられてきた。ただ、これらのピークは皮膚から1~2センチほどの深さで、そこから先は線量が低下し続ける。「かめはめ波」で言えば、敵より手前の障害物は力強くなぎ倒せても、敵に届いた時にはパワーが落ちていて十分に倒せない可能性がある。

■放射線より効果が高く副作用が少ない

「一方、陽子線治療では、水素の原子核である陽子を加速しエネルギーを高めてできる陽子線を照射します。がんの深さや形状に合わせて、どこで最大のエネルギーを放出するか、どこで照射が止まるかを設定できるため、がんに線量を最大限にあてられ、かつ正常組織や臓器へのダメージは最小限に抑えられます」

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