(17)「温活」と長寿…なぜ、温泉やサウナは体にいいのか?

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 古今東西、温泉は健康に寄与し、傷の治りを早くしてくれることが知られている。そのため温泉に対して不老不死や長寿のイメージを持つ人も少なくない。

 温熱には、浮力や圧力によるマッサージ効果、含有成分による化学・薬理効果、血行促進による鎮痛効果、筋肉や関節の拘縮改善効果、疲労回復効果や免疫向上効果などがある。これらはもちろん長寿に関係する。しかし、長寿にとって忘れてならない温熱効果とは、損傷した組織を修復する効果=タンパク質修復効果だ。

 温泉は、細胞が損傷しても、新たにタンパク質を作らせることによってリフレッシュするメカニズムを促す機能がある。その原動力となるのが「HSP(ヒートショックプロテイン)」である。ハーバード大学医学部&ソルボンヌ大学医学部客員教授の根来秀行医師がいう。

「HSPは平常状態の細胞に広く分布するタンパク質で、虚血や放射線と同じように熱によるストレスで誘導され、産生量が増えることが知られています。実際、温泉入浴でHSP70が上昇することが確認されています」

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