音読、読経、素読…健康長寿は「声出し」から!
内閣府が65歳以上の男女4000人を対象に行った「令和5年度高齢者の住宅と生活環境に関する調査」によると、「普段どの程度人と話をするか」について「2~3日に1度」(13.1%)、「1週間に1度」(6.7%)、「1週間に1回未満・ほとんどしない」(6.0%)と、4人に1人がほぼ会話していない実態が明らかになっている。
性・年齢別に見ると、男性の85歳以上は「1週間に1回未満・ほとんどしない」が14.0%に対し、同じ年代の女性は7.0%と半分。この数字を現在の結婚状況で見ると、結婚したことがない者と離婚している者はそれぞれ22.5%、18.3%と高かった。
同居の有無で見ると、同居者がいない者はこの数字が14.7%と高く、家庭の1カ月の収入が低いほど高かった。弘邦医院(東京・葛西)の林雅之院長が言う。
「会話の減少は、単にしゃべる意思がない場合もありますが、それが長期にわたっていれば、社会的なつながりの薄さ、つまりは孤独・孤立の状態である可能性が高い。それはストレスの増加、免疫力の低下などを引き起こし、さまざまな病気の発症リスクを高め、自殺リスクも高める危険な状態といえます」