患者の訴えに「共感」を抱く医師は名医…米国医師会の発行誌に研究論文が載る
質の高い医療が提供されるためには、医師と患者の信頼関係が大切です。両者の関係性をより良好に保つためには、患者の訴える病状や症状に対して、医師が共感の態度を示すことも必要でしょう。特に、慢性的な疼痛など、持続する痛みの症状においては、その原因が特定できないことも多く、治療に対する患者の満足度を高めるためには、病状に対する医師の共感が不可欠です。
そのような中、米国医師会が発行している医学誌に、慢性の腰痛に対する医師の共感と、患者が感じる痛みの度合いを検討した研究論文が2024年4月11日付で掲載されました。
米国で実施されたこの研究では、3カ月以上にわたって腰痛を経験している1470人(平均53.1歳で、女性74.4%)が対象となりました。患者の訴えに対する医師の共感は、10~50点で評価(点数が高いほど共感が大きい)され、30点以上を強い共感と定義しています。
また、被験者となった患者に対して、痛み(0~10点で評価、点数が高いほど痛みが悪化)や、機能障害(0~24点で評価、点数が高いほど身体的機能が悪化)などを調査し、医師による共感との関連性が分析されています。