2025年の花粉症対策…症状悪化回避のポイントは初期療法&鼻粘膜ケア
目がかゆくなり、くしゃみが出始めたら、花粉症対策を始めるタイミングだ。それを逃すと、つらい症状のままこれからの数カ月を過ごすことになる。
■本格飛散の前に薬を使い始める
「初期療法こそ、花粉症対策で非常に重要です」
こう言うのは、花粉症治療の第一人者である日本医科大学大学院医学研究科頭頚部感覚器科学分野教授の大久保公裕医師。初期療法とは、花粉症シーズン時の症状を最小限にするために、花粉の飛散が始まる前や症状が少し現れた時点で薬物療法を始めることだ。
「初期療法では花粉が飛び始める2週間ほど前から薬を使い始めることが理想ですが、今から始めるのでも遅くありません。通常、花粉症の症状は飛散量の増加とともに悪化していきます。しかし初期療法によって、軽い症状のまま花粉症シーズンの終わりまで過ごすことができるようになります」(大久保医師=以下同)
花粉症の症状(くしゃみ、鼻水、鼻詰まり)が現れる流れはこうだ。花粉が目・鼻・口から体内に入る→肥満細胞からアレルギー誘発物質ヒスタミンが放出される→目や鼻の粘膜細胞にあるヒスタミン受容体とヒスタミンが結合する→花粉症の症状が現れる。