相次ぐ緊急地震速報 コロナ禍で巨大地震が来てしまったら
首都圏ではGW中に2度も、「緊急地震速報」が鳴った。先月は長野県中部で50回以上の揺れを観測しており、収まったと思ったらこれだ。もはやどこで巨大地震が起こってもおかしくないが、コロナ禍の自粛生活中だけに心配事も大きい。
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コロナに紛れてしまっているが、こちらの天災も頭をもたげる。
先月21日、内閣府有識者検討会が北海道沖から岩手県沖の太平洋側にある日本海溝・千島海溝沿いを震源とした巨大地震の被害想定を公表した。さほど大きな話題にはならなかったが、最大規模はM9クラスで、北海道から岩手県にかけ約30メートルの津波が押し寄せ、関東圏でも北茨城市が6.5メートル、千葉県旭市は6.6メートルが想定されている。
立命館大特任教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)が言う。
「内閣府がこのタイミングで公表したのは、東日本大震災がまだ途上であることを伝えていると考えます。3.11の余震によるアウターライズ型地震はすぐ起きてもおかしくない。海溝型の大規模な地震の後に起きる津波を伴う地震で、2004年のスマトラ島沖地震(M9.1)でも、8年後に発生しています」
東北地方だけの問題ではない。特に3.11でも影響を受けた茨城県や千葉県では地震が続いている。とくに千葉は、スーパー南海地震に関係する「フィリピン海プレート」にも近接しているのだ。
「現在の状況を見ていると、茨城、千葉から首都圏以南の太平洋側にかかる太平洋プレートと、沖縄に続くフィリピン海プレートによって引き起こされる海溝型地震や直下型地震が発生しやすくなっています。つまりスーパー南海地震です。首都圏や大阪などのように人口密度が高い場所でリスクが高まっています」(高橋学氏)