福井で震度5弱…プレートが悲鳴を上げる巨大地震の予兆

公開日: 更新日:

 4日午前9時ごろ、福井県嶺北地方で発生した震度5弱の地震気象庁の加藤孝志地震津波監視課長は会見で、「1週間程度は最大震度5弱程度の地震に注意」と呼び掛けたが、今回の地震は“巨大地震”の前触れかもしれない。

 気象庁によると、福井で震度5弱以上の揺れを観測したのは、1963年以来。立命館大学環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)は、今回の地震について「多寡の問題ではありません」と指摘し、こう続ける。

「中部地方は、東西に延びる断層と南北に延びる断層が交わるエックス字状の断層がたくさんあります。今回の地震は、そうした断層が動いて発生したと考えられます。重要なのは、断層活動によって生じる『内陸型地震』が中部地方で頻発していることです」

 日本の中部地方はユーラシアプレートの上に乗っかっている。フィリピン海プレートに押され、ユーラシアプレートの歪みが限界に達しているという。

「プレートが限界まで歪んで跳ね上がると巨大な海溝型地震が発生します。過去の事例を見ると、その前後に内陸型地震が頻発しているのです。南海地震(1946年)の前後には、鳥取地震(43年)、東南海地震(44年)、三河地震(45年)、福井地震(48年)が発生。今も2016年の熊本地震以降、鳥取地震(同)、韓国の慶州地震(同)と浦項地震(17年)、大阪北部地震(18年)などユーラシアプレートの断層活動による内陸型地震が頻発しています。プレートの歪みが限界に達しているのでしょう。過去の例に照らし、これだけ内陸型地震が続くと、いつ南海トラフ地震が起きてもおかしくありません」(高橋学氏)

 万が一に備えておいた方がいい。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース