トカラ列島3日で200回以上の揺れ…南海トラフ地震の予兆か
南海トラフ地震の予兆なのか――。鹿児島県十島村で9日夜から頻発する地震に、ネット上は騒然。不安が広がっている。
震源はトカラ列島近海。鹿児島地方気象台によると、震度1以上の地震が12日16時までに、215回も発生した。うち4回は震度4で、いずれも十島村の悪石島で観測されたという。
鹿児島地方気象台の担当者は「今回のように震源の浅い地震は珍しいことではない」と指摘。こう説明した。
「今回の地震活動付近では2000年10月にもM5・9の地震が発生し、悪石島で震度5強を観測したことがあります。その後、活発な地震活動が続きました。規模が小さく、長期間にわたって揺れるのが特徴です。今回も同じ経過をたどると考えています」
気になるのは、南海トラフ地震などの巨大地震につながるのかどうか、だ。立命館大教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)がこう言う。
「日本には群発地震が起きるポイントが複数あり、トカラ列島もそのひとつです。群発地震の特徴は長期間にわたって揺れが発生し、半年から1年後にはスッと消えていくということです。必ずしも大地震につながっているわけではなく、南海トラフ地震の『呼び水』とは言い切れません」